Stream Notes / 2026-07-28配信 / 2026-08-16作成

CXMTショックで韓国メモリ株が崩れた日――暴落の画面からDRAM競争の原価まで

Samsung、SK hynix、キオクシアが急落する市場を見ながら、液浸DUV、EUV、CXMTの成長、DRAMのビット密度・歩留まり・製造原価、韓国レバ規制を考えた6時間の配信記録。

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CXMTショックで韓国メモリ株が崩れた日――暴落の画面からDRAM競争の原価までのサムネイル

この配信の流れ

  • 00:03:39 KOSPI先物急落とSamsung電子22万ウォン台
  • 00:24:59 中国製液浸DUV報道とASMLへの影響
  • 00:34:10 水の屈折率で解像度が上がる理由
  • 00:56:40 EUVのスズ滴、レーザー、反射ミラー
  • 01:25:12 CXMTとは何者か
  • 01:45:17 中国国内代替とメモリー市場
  • 02:06:56 CXMT新工場と月産60万枚構想
  • 02:34:11 ビット密度、歩留まり、チップ原価
  • 03:35:40 韓国市場開始、Samsung電子が急落
  • 04:18:54 キオクシアが約18%下落
  • 04:36:26 決算と底打ちシナリオ
  • 04:54:09 ファン活動をポイント化する構想

「CXMTショック」という言葉が、複数の不安を一つにまとめた

配信開始時点で、KOSPI先物と米国半導体株は不安定でした。そこへCXMT上場、中国製液浸DUV装置の報道、韓国のレバレッジ規制、主要メモリー企業の決算前という要素が重なります。

市場は一つの原因だけで動いていません。しかし急落局面では、投資家は複雑な売りを説明する分かりやすい名前を求めます。「CXMTショック」は、中国の技術追随、将来の供給過剰、韓国株の需給悪化、決算前のポジション調整を一つに束ねる言葉になりました。

だから最初に必要なのは、三つを分けることです。

1. CXMTが現在どこまで技術的に追いついているか 2. 2027~2030年にどれほど生産能力を増やせるか 3. 当日の株価下落が、企業価値の再評価なのか、需給による強制売りなのか

配信は、相場画面を見ながらこの三つを何度も行き来しました。

中国製DUVが意味するのは「ASML代替の完成」ではない

中国企業が液浸DUV装置の国内製造を始めるという報道は、ASML株への不安材料になりました。ただし、装置を試作・製造できることと、先端ファブで高い稼働率と再現性を保ちながら量産できることは別です。

DUVはDeep Ultraviolet、深紫外線を使う露光技術です。ArF液浸露光では、投影レンズとウェハーの間に超純水を満たします。空気より屈折率の高い水を通すことで実効的な開口数を高め、同じ193nm光源でもより細かなパターンを形成しやすくします。

水より屈折率の高い液体を使えば、さらに解像度を上げられそうに見えます。実際に高屈折率液体は研究されましたが、193nm光に対する透明性、光による分解、レジストやレンズ材料との反応、汚染、粘度、温度管理を同時に満たす必要があります。理論上の屈折率だけでなく、量産ラインで扱える安定性まで考えると、超純水が非常に優れた解になりました。

中国製装置が重要でないわけではありません。たとえ先端性能や生産性でASMLに及ばなくても、国内向け成熟ノードや多重露光を支え、輸出規制下で最低限の装置供給を確保できれば、中国の半導体自給にとって意味があります。ただ、それをそのまま「ASMLの競争力が失われた」と読むのは早すぎます。

EUVは、光を作るところから難しい

DUVを確認した後、話はEUVへ移りました。EUVの波長は13.5nm。これほど短い波長は空気や通常のレンズ材料に吸収されるため、装置内部を真空にし、レンズではなく多層膜ミラーで光を反射させます。

光源では微小なスズ滴へレーザーを照射し、スズをプラズマ化してEUV光を発生させます。実装では、滴を広げるための予備パルスと、強いプラズマを作る主パルスを精密に同期させます。発生した光は集光ミラー、反射型マスク、投影ミラー系を経てウェハーへ届きますが、反射のたびに光量は失われます。

つまりEUV装置は、短い波長の光を使うだけではありません。光源、真空、ミラー、汚染制御、位置合わせ、振動制御、計測を統合し、量産速度で動かす巨大なシステムです。中国がDUVを内製し始めることと、EUVの量産装置へ到達することの間には、なお大きな階段があります。

CXMTは「御三家と同等」ではないが、空白へ入る力がある

CXMTは2016年設立の中国DRAM企業です。初期にはDDR4を中心に立ち上がり、現在はDDR5、LPDDR5系、さらにHBMを含む次世代製品へ進もうとしています。配信で確認した範囲では、先行するSamsung、SK hynix、Micronに対して技術世代、歩留まり、製品構成、顧客認証で差があります。

それでも急成長できた理由は、単なる技術盗用という一言では説明できません。

  • 中国政府・地方政府・親会社から長期資金を得られる
  • 巨大な中国国内市場がある
  • 先行3社がHBMと高付加価値サーバーDRAMへ能力を寄せた
  • 汎用DDRやモバイルDRAMに供給の空白が生まれた
  • 過去のDRAM企業から特許・設計知識・人材を取り込める
  • 中国顧客が国内調達を優先する政策的な需要がある

配信では、Qimonda、Infineon、Elpida、Micronへ連なるDRAM産業史も確認しました。半導体企業が破綻しても、知的財産、人材、設備、製造ノウハウは消えず、別企業へ移動します。CXMTの成長は、国家資金だけでなく、長く蓄積されたDRAM産業の遺産を再構成する動きでもあります。

ウェハー投入枚数だけでは、競争力を測れない

CXMTの新工場や月産能力、将来のHBM能力は脅威として語られます。しかし、月産60万枚、HBM月産10万枚といったウェハー枚数だけで、SamsungやSK hynixと同じ供給力を持つとは限りません。

DRAMの競争力を測るには、少なくとも次の項目が必要です。

項目なぜ重要か
セル面積同じウェハーから取れるビット数を左右する
ダイサイズ1枚のウェハーから取れるチップ数に直結する
歩留まり良品として売れる割合を決める
ビット密度ウェハー1枚あたりの実質供給量を示す
速度・消費電力DDR5、LPDDR5、HBMでの顧客採用を左右する
パッケージ・積層歩留まりHBMではDRAMダイ以外の損失も大きい
顧客認証製品が完成しても量産採用されなければ売上にならない

旧世代プロセスで大きなダイを作り、歩留まりが低ければ、ウェハー投入量が多くても完成ビットは少なく、原価は高くなります。反対に、価格を下げ、赤字を許容しながら国内市場へ供給すれば、先行企業の汎用品価格を押し下げることはできます。

CXMTの短期的な脅威は、最先端HBMで即座に御三家を倒すことではありません。汎用DDR・モバイルDRAMの下値を押さえ、メモリーサイクルの底を深くし、先行企業がHBMへ移した能力の空白を埋めることです。長期的には、量産学習を重ねて歩留まりとビット密度を改善できるかが本当の勝負になります。

Apple採用報道が象徴する「技術」と「地政学」の二重条件

配信ではAppleとCXMTをめぐる過去の報道も確認しました。スマートフォン向けメモリーは、性能、消費電力、歩留まり、供給安定性、価格だけで決まりません。輸出規制、調達地域、情報セキュリティ、政治的反発といった条件が重なります。

中国国内で採用が増えても、グローバル製品へそのまま広がるとは限らない。一方で、中国市場向け端末だけ国内メモリーへ置き換われば、世界シェアが低くても御三家の販売数量へ影響します。国内代替は、世界市場を一度に奪うのではなく、地域ごとに需要を切り分けていく動きとして現れます。

暴落画面で見えていたのは、技術より先に需給が壊れる瞬間

配信後半、韓国市場が開くとSamsung電子が急落し、SK hynixは約12%安、キオクシアは一時約18%安となりました。米国のSanDisk、DRAM ETF、SK hynix ADRへの波及も意識され、保有資産の含み益が大きく減っていきます。

この値動きを、CXMTの企業価値だけで説明するのは難しい。韓国のレバレッジ規制、信用ポジションの縮小、決算前の利益確定、メモリー集中投資の巻き戻しが重なれば、売りが売りを呼びます。企業の長期見通しが一晩で18%悪化したというより、ポジションを維持できない人が一斉に売るデレバレッジの局面です。

それでも、配信者としての自分は買い増しを考える。Samsungを22万~23万ウォン台で追加するか、DRAM ETFの平均取得価格を下げるか、SK hynix ADRを待つか。下落が怖いのに、買える時間が増えたことには安心もする。この二つの感情が同時にありました。

「決算前に下げた方がよい」は、安心の物語でもある

配信では、SK hynixとSamsungの決算前に株価が十分下がれば、好決算後に売られにくくなるのではないかという仮説も出ました。確かに、過熱した価格より、ポジション整理後の方が好材料へ反応しやすい場合があります。

ただし、これは保証ではありません。決算がよくても、先行きの供給、価格、設備投資、規制が悪ければ、さらに売られることがあります。「今日が底」「決算が底」「8月から回復」という物語は、耐えるための心の支えにはなりますが、市場がその予定に従うわけではありません。

この回で最も重要だったのは、強気か弱気かを決めることではなく、短期の強制売りと、長期の技術競争を分けることでした。CXMTは本物の長期リスクです。しかし、当日の全下落をCXMTだけへ帰属させると、韓国市場の需給やレバレッジ規制を見落とします。

暴落のあとに、コンテンツを回す仕組みを考える

相場が少し落ち着くと、話は配信活動と創作へ移りました。フォロー年数、引用、切り抜き、二次創作、継続的な支援をポイントとして残し、金銭とは別の評価をコミュニティ内で可視化できないか。コンテンツを作者一人が作り続けるのではなく、見た人の活動によって循環させる構想です。

さらに、AI楽曲から次の小説を作ること、過去に壊れたHDDを約10万円かけて復旧したこと、取り戻した小説を何年も経ってから公開したことへ話が続きました。急落で数字が失われる一方、壊れた記録を回収し、あとから作品に戻す。今回の配信そのものも、暴落の瞬間を消費するのではなく、技術と感情の記録へ変える作業になりました。

注記

この記事は配信内容をもとにした個人的な考察であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株価、企業計画、技術進捗は配信時点の話題です。自動字幕の固有名詞を確認し、文意を再構成しています。

NOIA_GRIDへ渡すテーマ

この配信からAIインフラ分析として取り出せるテーマです。配信の空気はStream Notesに残し、構造の分析はNOIA_GRIDへ接続します。

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Observers

絶ノイアとシルカスナのコメント

絶ノイア

CXMTの脅威は、今日HBMで御三家を倒すことではない。赤字を耐え、国内需要を取り込み、汎用品の価格を押し下げながら量産学習を続けることだ。短期の暴落と長期の供給構造を混ぜると、本当に見るべき時間軸を失う。

シルカスナ

市場が崩れる画面の横で、水の屈折率やスズのプラズマを調べていたのが、この回らしいです。怖い時ほど値段だけを見てしまうけれど、装置、歩留まり、ビット密度まで戻ると、「何が本当に変わったのか」を少しずつ分けられます。

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